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人間失格

『人間失格』を見てきました

小説を読んだ時の鬱屈とした感じが抑えられ、淡々と、
葉蔵と、葉蔵をとりまく男女の関係が描かれたお話になってました。




小説を読んだ時のイメージとは全然別モノでしたねえ。
とにかく世界観が美しいなあと思って始終見ていたのですが
一番良いと思ったのが鉄(三田佳子)の最後のシーン。
『キネマ旬報』で荒戸監督と柴山さんの対談でも話されてますが
隣で寝ているはずの葉蔵がいなくて部屋から出て振り向くところで
襦袢がすとんと落ちるカットが絶品で、「いいシーン撮れたもんだなあ」と
偶然だろうと思ってたら、それも三田さんの女優としての力だったようで。

そんなこと“演技”でできるもなんだ、と感嘆。
(毒マグロ貴婦人とかやらせてる場合じゃないよ、ク○カン!(笑))

あと面白いなあと思ったのが、濡れ場。
あんだけ女性に取り囲まれた話なら、濃いぃのがあるんだろうなと
勝手に思い込んでたのですが、できるだけ最小限に
抑えられてる感じが面白いな、と。
なんていうか。
濡れ場とかって鶏肉の脂身みたいなもんだなって思うことがありまして。
あれば味が濃くなって美味しいけど、無くても淡白な美味しさが
あるようなもので。
美しい映画であるために最小限に抑えたんだろうなあと思って
面白かったです。


葉蔵役の斗真くん。
原作のイメージはもっと破綻した人物だと思ってますが
なんか女性がほっとけない感じはにするなあ、と。
“葉蔵”という役の解釈として良いか悪いかわかんないですが、
可愛いんですよね。
堀木(伊勢谷さん)がガツガツ系だから余計に
惹かれるのかもしれない(笑)
モルヒネ中毒になって入院するシーンで、
堀木に詰られて葉蔵はクツクツと笑い出すんですが
うまいなあと思いました。

斗真くんと石原さんが悪い訳ではけしてないんですが、
もったいないなあと思ったのは良子とのエピソード。
小説読んだのがかなり昔でうろ覚えだったんですが
映画では可愛い顔して良子が裏切ったような雰囲気に
受け取れたけど、小説だと良子は乱暴されたことになってるんですよね。
その空気が伝わってこなくて、取り違えちゃったのが
惜しかったなあと。
…まあ、私の読み取る力が無いだけかもしれませんが
見た方、あのシーン、どういう風に受け取っただろう…。

剛くん演じる中原中也は初対面は普通の登場人物だけど、
二度目、本屋で会った葉蔵を鎌倉に連れトンネルの中を歩いてる
あたりからはうつつのものでは無いような感じで描かれてました。
「ああ、茫洋、茫洋」とつぶやく中也。
自分自身のことだったのか、葉蔵の前途を指しているのかが
どちらともつかない不思議な感じが良かったです。


あの小説をまるで純文学のような世界で見れたのは面白かったです。
でも太宰ファンには厳しいかもなあ…。
なんで『人間失格』と葉蔵/太宰が思ったのかが
ちと伝わらない気がする…。
でも映画だけだと、なんで最後あんなに老けた葉蔵が
出てくるのか分からないだろうなあ


映画を見てから『キネマ旬報』での荒戸監督×柴山さんの対談を
読むと、いろんなことが見えてきて面白いです。

読まれてない方、ぜひ。
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藤井フミヤさんとV6をビタミンにして日々楽しくすごしています。

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